小学生の英会話学習に対して、かなり否定的なレポートとなってしまいましたが、 ベリタスは、英会話学習を決して否定するものではありません。 むしろ、幼児期〜小学校低学年にかけて、英会話の学習を積極的にしていただきたいと考えています。 それは、こと発音に関して言えば、幼児期における英会話学習の効果は抜群だからです。 ですから、勉強として英会話を学習する必要はありません。本物の発音を将来のために身に付け欲しいのです。
逆に言えば、ある程度、言語的発音が固まってしまってからでは、努力によって、 似ている発音は出来るようになっても、才能がない限り、 本物の発音を身に付けることは出来ないと言うことです。
勿論、この場合、指導者が日本人とか、英語(標準米語・標準英語)を母国語としていない外国人では無意味ですが・・・。
このことは、小学校低学年までしか海外で過ごしていない米国からの帰国子女が、
ほとんど英語を忘れてしまっているのに、発音に関しては誰よりも流暢に話し、リスニング能力も非常に高いことからも、
お判りいただけるのではないでしょうか。
ちなみに、日本語の発音を音素の数で分類すると、母音5種・半母音2種・子音14種、
音節の種類と構造によって分類すると、現代共通語に関しては111種類の音節が認められています。
これは、音節数の少ないと言われる現代北京語で411種類、
現代英語に至っては3000種類以上と言われているのに比較すると、きわめて簡単なものです。
小学校の3年生乃至4年生になったら、アルファベットとローマ字、
簡単な英単語を書けるようにしておくことをお薦めします。この時期になると、
鉛筆で文字を書くのも慣れてくる時期で充分に英語を書かせても良いと思われるからです。
また、ローマ字の学習を通して、文字とそれまでに身に付けた発音が結びつくからです。
と同時に、日常的に日本語の語彙の増強を忘れないで下さい。
日本語(母国語)で話せないことを、外国語で話すことは不可能です。
その意味で、この時期にどれだけしっかり国語の学習をしたかが、全ての学習に影響を与えてきます。
小学5〜6年生になると、国語でも主語・述語・修飾語を学習する等、
英語を文法的に学習する準備が整ってきます。そうなれば、中学受験をする等の事情がなければ、
書く英語の学習を出来るだけ早く始めるに越したことはありません。
小学校を卒業するまでに、中学1年生の半分ほどを確実(読める・理解できるのレベルではなく、
書けるのレベルで)に終えておけば、充分です。
これだけのことを完結できた生徒の中学1年1学期の成績はほとんどが“5” です。
その後、2学期にも"5"を維持する生徒は5割弱で、3学期には、 3割へと下降しますが、
下降した生徒もほとんど"4"を維持し、 "3"にまで下がる生徒は滅多にいません。
つまり、小学生の内に、中学1年生の半分を確実に完成した生徒は、中学校では"4"以上が保証されるわけです。
一方で、英語学習を遅れて開始するのに、中学受験をした生徒が遜色ない結果を出せるのは、
何故でしょうか?一つには、中高一貫校の充分な英語教育に助けられている面もありますが、
彼らがこの時期に入試のためにしていた国語力の増強
(論理的な文章の読破・抽象的な言語操作の練習・語彙力の増強)が、
大いに役立っていると言えます。英語も言語の一つにしか過ぎませんから、
日本語という言語をより理解している者が、他言語の習得も容易に出来ることは、当然だからです。
小学生の時期に、中学1年生の半分まで完成した生徒にとって、
中学1年生の後半部分を教科書レベルで仕上げることは容易なことですが、
中学2-3年生に向けて、理解や知識に厚みを付けることは、一人では不可能なことです。
その時に、良い指導者に出会えるか否かが今後の英語学習・果ては受験高校に大きな影響を与えることは確実です。
20年ほど前まで中学3年生の学習領域であった文法事項の半分以上が、
現在では高校1年生の学習領域に移行しています。別稿にも書いたことですが、
高校受験で都・県立高校を越えた問題を出題する上位私立・国立高校を目指す生徒は、
英文法を最後まで完成しておくにこしたことはありません。
また、都・県立高校を目指す生徒にとっても、現在の中学3年生までの領域の完全習得は重要課題です。